2012年11月1日木曜日

第4回 ブレインストーミングの誤謬


 「おーい、磯野ー!ブレストしよーぜ!」


 ブレスト。ブレインストーミングの略称です。みなさんは「ブレスト」と聞いて、どんな会議を想像するでしょうか。

 こんにちは。かいぽんです。今日はこの不思議なミーティング、「ブレインストーミング」について、すこし思ってることを書きます。それってもしかしてブレスト?(芦原英幸風)だとか、ブレインストーミングの本質とはなんなのら、とかの、そんな話です。レッツ夜露死苦ゥ!


それってほんとにブレスト?


 日本の会社で、「ブレスト(ブレインストーミング)」といえば、次の2つの形態がほとんどを占めると思われます。

  1. ざっくばらんに話し合う会
  2. ブレインストーミング経典に則ったアイデア会議

 いえ、どちらも別に悪いわけではないですよ。大いにやるべきです。
 上の1番は「ブレストなんだから都合の悪いことや関係ないことでもじゃんじゃんざっくばらんに発言しようや」という、ある種免罪符としてブレストという言葉をうまく使ったもので、じつは本来の意味のブレインストーミングじゃないですよね。まあでもざっくばらんに話し合うことはイイ事ですが。

 そして2番は、たいていの場合、ブレインストーミングのルールを仕切る”ブレスト奉行”がいて、出た意見は否定するべからず、とか、全員が順番に発言すべし、とか、ポストイットにアイデアを書くべし、とかいろいろとお世話を焼く感じじゃないでしょうか。どうにも緊張しますよね。

 こんな会議でほんとにいいアイデア出るの?と、みなさん疑問に思ったことが一度や二度じゃないのではないかと思います。


ブレストの本質とは


 書店で売られてるようなブレインストーミングの教本には、さまざなまブレインストーミング手法やルールがこれでもか!って具合に書いてあると思います。でもルール手順がいっぱいで、みなさんも「いってることは分かるけど、いまいちめんどうだなあ」と思っているのではないでしょうか。

 ぼくが思うに、ブレスト教本とかだとルールの教示に一生懸命なあまり、初歩的な基本があんまり書いてない気がするんですよね。

 それらのせいで、ブレインストーミングに対して多くの人が正しいイメージを持ててないんじゃないかと心配しています。


 ブレインストーミングとは、とどのつまりなにかといえば

ネタの評価はあとまわしにして、まずネタの数を出す

 っつーことが目的なんです。

 すなわち、

  ブレストの場ではネタをどんどん出す
          
  ブレストが終わってから(終わってからですよ!)
  一旦持ち帰ってネタの善し悪しを選別する

ってのがブレインストーミングの手順の基本になるんです。

 要は、ネタ出し作業と選り分け作業を完全に分離することで、ネタ出しそのものに集中して短時間で大量のネタを集められる。それがブレインストーミングなんですね。つまり完全分業による効率化。

 この基本のキを理解すれば、ブレスト教本にあるルールなんかも、その意味がより理解できるんではないかと思います。
 逆にこの理解がなく、ルールありきの会議では、ブレストもなかなか効果が出ないのではないでしょうか。


まとめ


 ブレインストーミングとは、とにかく大量にネタが必要だっ!だとか、たくさんネタを出せばなにか役に立つものがひとつぐらいでるだろうッ!ってときに人を集めて行なうことで威力を発揮します。
 そんで、ネタを集めるだけ集めたら、その選別は別途で然るべき人が(できれば冷静な人が)行なうべし!であります。(いったん熱を冷まさないとね!)

 こうしてみると、いわゆるなにか問題を解決するための会議(解決策まで策定する会議)、ってのは、それは本来のブレスト形式だと成立しえませんよね。ブレストとはネタ出し(オンリー)なわけですからね。
 そういった目的の会議では、”ブレスト奉行”の活躍は遠慮してもらうのが吉だと思います。いわゆるブレストのルールで行なっちゃダメです。発散するだけ。

 もっとも教本によっては、ネタ出しと、その後のネタの選別とをいっぺんにやっちゃうようなルール付けをしているものもあるようですが。それはなかなか頭の切替が難しい、達人向けのやりかたですね。あまりオススメはできないっキリッ


 さて今回のお話しはいかがでしたでしょうか。ブレストってみんな大好きだけど、あなたも(わたしも)うっかりうるさいブレスト奉行になってしまわないよう、お互いみんなで注意しましょうね!

 ちゃおー!

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